大谷翔平はアッパースイングの打ち方でなぜ打てるの?

今回は、現在エンゼルスで大活躍の大谷翔平がなぜアッパースイング打ち方で、ホームランを量産できるのかというテーマでお伝えします。

大谷翔平は、2021年シーズンから打ち方がアッパースイングになったと言われています。2020年シーズンまではレベルスイングでした。

3種類の打ち方

打ち方には3種類あり、ダウンスイング、レベルスイング、アッパースイングがあります。ダウンスイングはバットを上から下に振り下ろすように打ちます。

上手にミートすると打球にバックスピンがかかりライナー性の強い打球が飛びます。ミートが甘いとゴロが多くなりがちです。

 

レベルスイングは、水平に振る基本的なスイングの型です。アッパースイングはバットを下から上に振り上げるような打ち方でパワーヒッターに多い打ち方です。

低めのボールをすくい上げて打つときなどに効果的です。しっかりミートすると打球が遠くに飛びますが打ち損ねるとフライが多くなります。

 

日本ではアッパースイングは良くない打ち方とされておりアッパースイングは少年時代に矯正されることが多いです。

大谷翔平は、基本的にはアッパー気味のスイングですが高めにボールが来たときは瞬時の判断で打ち方を変えています。

 

過去のメジャーでのホームランをフライ性とライナー性に分けてみるとほとんどがフライ性のあたりでホームランになっています。

稀に弾丸ライナーでのホームランも見ますがほとんどは滞空時間が長く飛距離が大きいホームランです。

 

日本では否定的な意見が多いアッパースイングですが、実際に大谷は結果を出していますしメジャーリーガーにもアッパースイングの選手は多いです。

大谷翔平がアッパースイングで打てる理由

大谷翔平がなぜアッパースイングでも打てるのでしょうか。それは大谷の最大の持ち味である体格、パワーが関係していると考えられます。

地球の重力のことを考えれば振り上げるより振り下ろした方がスイングスピードは速くなり強い打球が飛ぶと考えるのが一般的です。

 

そのため、日本ではアッパースイングは矯正されることが多く、ダウンスイングかレベルスイングが多いです。

アッパースイングで、スイングスピードを速くするためには重力に逆らう力が必要になるため相当なフィジカルが求められます。

 

下半身、腰、背筋、メジャーリーガーの豪速球に負けない左手での押し込み、フィジカルレベルが日本人離れした大谷翔平だからこそできる打ち方なんだと思います。

これらを踏まえるとアッパースイングは打球を遠くに飛ばす打ち方としては最適ではありますが、アッパースイングを習得するためには相当なフィジカルと技術が必要になります。

 

高めに来た時は瞬時の判断で打ち方を変えて対応していると話しましたが、高さだけではなく内角外角の打ち分けも大谷翔平は体を上手に使い対応しています。

大谷翔平は、右肘の使い方が上手く外角のボールは長い腕を活かし手が伸びた一番良い状態で打球を捉えるため飛距離も出ます。

 

逆に内角を攻められた時は腕を畳んで上手くミートする技術も兼ね備えています。左右上下の全ての投球に対して、瞬時の判断で対応し最適な打ち方で投手と対峙しているのが大谷翔平なのです。

これらを実現できるのは、強靭なフィジカルを作り上げ自分の体の構造を理解した上で最適な打ち方を大谷翔平が見つけ出すことができたからだと思います。

日本球界でも理解の声

アッパースイングには否定的な意見が多い日本野球界ですが、落合博満氏は先日、大谷翔平のスイングに対して理解を示すコメントを出していました。

日本ではソフトバンクの柳田選手が豪快なアッパースイングでニュースにもよく取り上げられており、打ち方についての考え方が日本でも寛容になってきているのかもしれません。

 

フィジカル、パワーがすでに日本人離れしている大谷翔平に、日本の常識は当てはまらないでしょう。

自分の打ち方を見つけ出した大谷翔平ですが、今後も試行錯誤を重ねより良い打ち方を模索し結果を出し続けてくれるでしょう。